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県大STORY_2020/いまやれることを、やる。チャンスは遅れてやってくる。/土岐充人さん

土岐充人さん(大学院工学研究科博士前期課程2年生)

【イントロ】難関ヴルカヌス研修に合格。 ベルギーの企業でインターン。

工学部4年生のとき、高い英語力が求められる難関の「ヴルカヌス・イン・ヨーロッパ(4カ月間の語学研修と8カ月間の企業インターンシップで構成される留学プログラム)」に合格した土岐充人さん。大学院を1年休学して、ベルギーにある、バッテリーテスターや銀行のシステムをつくる企業でインターンに参加。プログラムではイギリスでの語学研修や、フランス、ドイツなどへの海外出張も経験。日本で開催された展示会には社長、副社長、数人の社員と一緒にブースに立ちました。迷いなく進み続けているように見える土岐さんの、得意ごとの活かし方とは。

 

 

目標が生まれた。国際交流プログラムと、思わぬ挫折。

幼稚園のころに家で外国のアニメを見ていました。そのとき英語と日本語が同時に流れたことがあって、「これなに?」と母にきいたのが英語との出会いでした。まだ僕が小さかったからか母もしっかり答えてくれなくて、それ以来ずっと「英語って何なんだ?」と思っていました。でも、中学までたいして熱心に勉強していませんでした。僕を変えてくれたのは、高校の担任の先生です。オーストラリアに留学経験がある先生が僕の疑問にすべて答えてくださいました。それから英語をちゃんと勉強するようになり英検2級に合格。

大学1年生と2年生の夏には、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学の大学生に英語を学びながら交流する「オックスブリッジ英語サマーキャンプ」というプログラムに参加しました。そこで初めて先生以外の英語ネイティブと話しました。また、学内で定期的に行われている国際交流ランチにも参加するようになるうちに、海外の大学に入学してみたい気持ちがより一層大きくなりました。英語の勉強も続けて、入学のための書類も集めていたのですが、自分の力ではどうにもできない理由で願いが叶わず、あまりにショックで完全にやる気をなくしてしまったほどです。

 

再び奮起! 難関のヨーロッパ留学制度にチャレンジ。

大学4年生になり、今も所属している研究室に配属されました。そして、やる気もなにもないまま進路について考えたときに、今まで僕を支えてくれた人たちを落胆させるような姿を見せたくないと思い、一念発起して大学院に行くことを目標に勉強を始めました。そうして、大学院入試のためにTOEICの勉強を2週間集中して続けたところ、なんと895点も獲ることが出来たんです。あまりに嬉しすぎてSNSに投稿すると、大学の国際交流センターの岩見田さんが「895点もあるならこれはどう?」とヴルカヌス・イン・ヨーロッパの留学制度を紹介してくれたんです。

わずか20名ほどの定員で難関の倍率。かつ、応募締め切りが卒論の中間発表と重なり、時間的にはかなりきつかったのですが、このチャンスをつかむためにエントリー課題の小論文を書き上げました。英語の課題小論文の内容は海外の友達にネイティブチェックしてもらい、日本語の課題小論文は家族や研究仲間、そして先輩たちにチェックしてもらいました。とにかく自分の持っているあらゆる手段を使いました。合格通知がきたときは研究室での実験中にもかかわらず大声で「よっしゃー!」と叫んでしまいました!

 

世界を回るビジネス研修の先に、新しい目標ができた

念願の海外で学ぶため、4月になって大学院入学と同時に休学届を出し、イギリスの学校で語学研修を4ヶ月間。その後、大容量バッテリーテスターを作っているベルギーの企業で研修。研修中には「バッテリーエキスポ」に出るために日本出張も経験しました。世界を飛び回るビジネスの現場を経験できたことはもちろんですが、職場の人とお酒を飲みに行ったり、友人たちと宗教討論をしたり、違う文化、価値観と関わる経験も出来ました。毎日、やりたいことやるべきことを、今やっておこうと思って過ごしていたら、あっという間の1年間でした。

日本に戻ってきて、今も尚英語の勉強は続けています。今はどこにでも通用し、生きていける人材を目指しています。英語も大学院での研究も更に頑張り、これから先もチャンスが来たら迷わず突き進みたいと思います。

 

 

国際交流員 岩見田秀代さんからのメッセージ

土岐さんが工学部1年生の時、オックスブリッジ英語サマーキャンプに参加されていたのをよく覚えています。神戸商科キャンパスで少数派の工学部生ながら、積極的にイギリスの学生と話し、グループでリーダーシップを発揮していました。その後もオーストラリア・カーティン大学学生短期受入れの際の交流や、留学生バス旅行など、大学の国際交流情報を見つけてよく参加していました。土岐さんがすごいのは、交流イベントやプログラムで知り合った海外の学生たちとのつながりを大切にして、後に訪問するなど友情を深めており、国際交流員としても嬉しく思います。新入生のみなさんも、気軽に参加できる学内の国際交流の機会を留学へのステップとして利用してください。

 

関連リンク

兵庫県立大学国際交流関係ページ

 

本記事は「兵庫県立大学通信1460第3号」からの転載です。

土岐さんは動画「県大ストーリー(2020年度)」に出演しています。

 

 

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