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県大STORY_2019/”おもしろい!”があふれている。/福本 直之 准教授×大島 卓巳さん

工学部 福本 直之 准教授(左)、大島 卓巳さん(右)

 

基本を学んで専門分野へ

大島: 小さい頃からものづくりが好きで、進学するなら工学部と決めていました。最初は何となく機械系と思っていましたが、高校で電気分野を勉強した時に、機械を動かす電気にロマンを感じて電気電子情報工学科のある県大を選びました。

福本: 工学は分野が広く、学科によっては学ぶ内容がずいぶん違いますからね。

大島: 福本先生との出会いは、2年生の「電磁気学」の授業でした。電磁気は高校でも勉強しましたが、より専門的になって、その後の専門科目へとつながり製品への応用の仕方などもよくわかりました。

福本: 電気を学ぶうえで、電磁気学や電気回路は基本中の基本。そこから専門的な科目につながっていきます。「電磁気学」の授業で知識を深めてもらいながら、「電磁気学演習」では実際に手を動かして問題を解くことで、電気で使う実践的な知識を身につけてもらいましたね。

大島: 2年生のときの「学生実験」も担当してもらいましたが、基礎的な実験の仕方や器具の使い方が学べて、すごくおもしろかったです。

福本: 3年生での「学生実験」やその後の卒業研究の準備のための実験です。計測機器を使ってみたり、電気・電子の実験のルールを学んだりしましたね。

大島 卓巳さん

 

細やかな少人数指導で不安解消

大島: 「学生実験」では、見たことのない機械や装置に触れて、わくわくしました。1班が3〜4人だからぼんやりする暇もないし、中身が濃かったです。

福本: 少人数での指導は、工学部全体で力を入れています。入学直後にスタートする「パイロットゼミ」もそう。これも学生3〜4人を1人の教員が担当して、単位修得手続きの仕方や学習の進め方、体調管理など、学生生活全般をフォローしています。1年生前期の流れはその後の学生生活に影響するので、困っていることがないか、細かく把握するようにしています。

大島: ぼくも入学当初は不安がありましたし、大学教授というと近寄りがたい印象でした。でも、「パイロットゼミ」の先生は気さくで何でも話せましたし、3人の友だちともすぐに仲良くなれて、いいスタートが切れたと思います。先生に教わりながら、2年生からの実験で使うテスターを作ったのも楽しかったです。

福本: 電圧や電流を測ったりするテスターですね。自分で作ると楽しいでしょう。

大島: 2年生、3年生と「学生実験」をやっていくうち、電気のおもしろさを改めて感じました。とくに魅力を感じたのが福本先生の専門のエネルギー工学。もっと勉強したいと思って、4年生では先生の研究室に入ったんです。

福本: エネルギー工学研究グループでは、プラズマから始まって、核融合による新たなエネルギー源をつくる研究に関係したテーマをメインにしています。新しい建物に引越して装置を立ち上げ中で、高電圧、大電流を扱うため危険も伴うので、実験をしてもらうまでにはちょっと時間がかかりますが。今はその準備中ですね。

福本 直之 准教授

 

研究室に入って楽しい毎日

大島: 大学院生の先輩に「この機械は何ですか」「どう使うんですか」と毎日教わっています。かっこいい、奥が深そうと思って、先生の研究室に入りましたが、それがどんどん具体的になってきた。おもしろい!おもしろそう!と思うことがあふれています。卒業後は大学院に進学して、さらに研究を続けるつもりです。

福本: うちの研究室で、大島さんはいちばん元気な学生かもしませんね。それは研究をするうえでもプラス。前に一歩出るのは大事ですよ。とくにチームを組んでやる研究では重要です。ぼくも若い頃からいろんな研究所の人達と研究を立ち上げてきました。そのおかげで今もいろいろな共同研究ができています。

大島: 福本先生は、体育会のソフトテニス部の先輩でもあるんですよね。部のOB会で、先生と同期の先輩から「怖そうに見えるけど、ほんまはすごい優しい人やで」と聞きました。

福本: 30年ほど前、ぼくもここのソフトテニス部で活動していました。勉強、研究もいいけど、部活も楽しいですね。

大島: 引退はしましたが、今も練習に参加しています。研究室での勉強と大学院に進学するための試験勉強で忙しいですが、いい気分転換になります。

福本: 大学院の試験にはぜひ合格してください。今から始める卒業研究でも、さらに2年後を見据えたテーマが設定できますから。

大島: 先輩の装置を引き継いで研究をやっていく予定ですが、研究者や開発者としての心得やコミュニケーション能力も磨いて、将来どこに行っても活躍できる人になれるよう頑張ります。

福本: 決まった期間内に形にすることも重要ですが、大学の間は失敗も許されます。失敗を怖がらずに挑戦してください。あとは自分自身で考えること。自分で考えて何かを構築する力を身につけてほしいと思います。

大島: いつかぼくが研究してできた製品を見て、子どもたちが「おもしろい」と思ってくれるのが夢なんです。小さい頃から図鑑を見るのが好きで工学部をめざしたので、おもしろいという気持ちを大事にしたい。今は周りにおもしろいことがたくさんあるので、毎日がとても楽しいです。

 

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