兵庫県大生の「くわしく教えて」に答える『県大Tips』。今回のテーマは、コロナ禍における心のケアです。
新型コロナの影響で今まで通りの生活から変化を強いられ、不調になりやすい方も多いかもしれません。このような状況下でもみなさんがより健やかな学生生活を送るためのヒントを、神戸商科キャンパス 保健室職員の中山ひろ子さんに聞いてきました!
—保健室の職員の方からみて、今回の新型コロナの影響で、学生のみなさんはどんな問題を抱えていると思いますか?
1年生は特に学生同士のつながりがまだ薄く、学習面などでちょっとしたことを聞ける関係が乏しいためにおこる不安があり、例えば、オンライン授業でレポートの提出が求められた際に、同じ学部の知り合いでLINE交換をしただけで話もしたことのない相手に「内容を相談してもよいのか」といった戸惑いがあったようです。オンライン授業の影響で、目の疲れや肩こりといった身体症状を訴える学生もいます。また「不平不満が多い」「人に会いたくない」「やる気が出てこない」といったメンタルの問題もあります。3回生は就職活動への影響や、留学を考えている学生は留学ができずどうしよう……という悩みも抱えていますね。
—なるほど。学年を問わず多くの学生が、新型コロナの影響によるストレスを抱えていそうですね。特に多くの学生が抱えているのは具体的にはどんな問題でしょうか?
保健室に相談にくる学生はあくまで一部分ですが、生活が不規則になってしまう学生は多いです。生活リズムが崩れて朝起きることができず、授業に出席することができないという学生もいます。また、新型コロナに由来する問題というよりも、すでに抱えている問題についての相談もあります。家計を助けるためのアルバイトをしていたけれど、アルバイトによる収入がなくなったために家族関係がギクシャクしてしまう、というように、すでに抱えている個別の事情や問題に拍車がかかっている場合もあるかもしれません。
不安を抱え込まずにいつでも学務課、ゼミの先生、保健室へ相談を
—普段から抱えていた問題がコロナの影響でより深刻になっている状況もあるんですね。今回お聞きしたようなケースについて、手軽に実行できる予防策や解決策があれば教えてください。
このような状況下では、次のようなことをやってみるといいと思います。
・生活リズムをつけ、適度な運動をし、食事と睡眠をしっかりとる
・ストレスの原因となることから、短時間でも距離を置くという方法をとる
・多くの課題がある場合は、優先順位をつけて取り組む
・話をしたことのない学生でも、一度LINEなどで連絡してみて、その反応をみてまたコミュニケーションの仕方を考える
—病は気からとも言います。健やかな精神状態を保つためにも、やれることから少しずつ取り組んでみるとよさそうですね。学生が困った時に気軽に相談できる場はあるのでしょうか?
学習面では「学務課」あるいは「ゼミの先生」にも相談してみてください。きっと親身になってくれるはずです。もちろん、心身の相談事は「保健室」でもいつでもお待ちしていますよ。メンタル面では「こころの健康相談統一ダイヤル」「よりそいホットライン」「SNS相談」などで気楽に相談してみるといいと思います。コロナはまだ終息しておらず、その影響はこれからさらに現れるかもしれません。保健室からも学生あるいは教職員に情報配信することも考えているので、そちらもチェックしてもらえたらと思います。
健やかな学生生活を送るためには、悩みや課題を1人で抱え込みすぎないことが大事かもしれません。なかなか相談しにくいかもしれませんが、もし気がかりなことがあれば、誰かに話をしてみるなど気軽にできることから一つずつやってみてくださいね。
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