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伝統の継承と新しさ 「欅まつり2022」Reboot!~再起動~

5月15日(日)、明石看護キャンパスで、兵庫県立大学看護学部学生会主催の「欅まつり2022」が開催されました。

 

欅まつりとは

欅まつりは、兵庫県立大学看護学部の前身である兵庫県立看護大学開学当初から開催されてきた大学祭「CNAS祭」を、平成17年に兵庫県立大学看護学部設立を記念して、明石看護キャンパスの特徴である美しい欅並木から「欅まつり」として引継ぎ、以降毎年開催されています。学生主体で、教職員、同窓会、後援会などが協力する形で企画・運営されています。

 

欅まつりは、学生や卒業生にとって大切なイベントであり、地域の方々と交流できる機会でもあります。新型コロナウイルス感染症の影響により、一昨年は中止、昨年はオンラインでの開催となりましたが、今年は、感染対策に留意しながら2年ぶりに地域の方を招いて開催することができました。

 

展示・体験コーナーの様子

「ナースの学び舎」という看護学部らしいタイトルがついた教室では、体組成計を使って、体重をはじめ、体脂肪や体内年齢などの測定体験が行われていました。

 

「体験を通して学ぼう!」というタイトルがついた教室では、手洗い後の手に、汚れがどれだけ残っているかをチェックできる「正しい手洗い方法コーナー」や、実際に手で触れて、しこりがどこにあるのかを探すことができる乳がん触診モデルを用いた「乳がん自己触診イメージ体験」をすることができました。

 

「正しい手洗い方法チェックコーナー」では、専用の蛍光塗料を汚れに見立てて手に塗り込み、その後、普段と同じように石鹸で手を洗います。

 

手洗い後、グリッターバグという機械の中に手を入れてかざすと、専用の光が手に残っている汚れを照らし出します。

実際に体験してみると、想像以上に汚れが残っており、体験された来場者の方の驚かれている姿が見受けられました。体験された方は、日頃の手洗いについて、改めて見つめ直す機会になったのではないでしょうか。

 

「ヒトの体とパソコンの部品をくらべてみたよ!」というタイトルがついた教室では、人体模型を使って、ヒトの体の各部位が、パソコンではどの部品に相当し、また、どのような働きをしているかを比較することのできる展示がありました。

 

コロナ禍の昨今、感染予防の観点から外出の機会が減少し、自宅で過ごす時間が長くなったことによる運動不足が指摘されています。体力測定のコーナーでは、両脚を前にのばした状態で座って前屈をすることにより柔軟性を評価する長座体前屈や、歩幅を測定することで下肢の筋力やバランス能力、歩行能力を評価する2ステップテスト、血圧測定などが行われていました。

 

「がんについて考える~がんになっても希望をもって暮らせる社会に~」と題した展示では、がんの予防や早期発見のポイント、がん患者の方が活用できる就労支援に関する最新情報のパネル展示やライブ配信が行われていました。

 

欅まつりで今回初めて取り入れられた障害者スポーツを体験できるコーナーでは、ボッチャというゲームが行われていました。

ボッチャは、赤色や青色のボールを投げたり転がしたりして点数を競う競技です。一見シンプルなようですが、頭を使う、奥深い競技なのだそうです。

 

本学の看護学部および看護学研究科では、災害看護の学びについても力を入れています。明石看護キャンパス内にある、本学の附置研究所の地域ケア開発研究所では、国内外の研究者と共同して、災害看護・健康危機管理に関する研究に取り組んでいます。欅まつりでは、避難所体験ができるコーナーを設けられていました。

 

講堂では、2年ぶりに地域団体である「王子 キッズダンス」と「王子億計弘計 王子太鼓」を招いてのステージと、看護学部の学生が中心に活動している「合唱団 LARIMER」による合唱が行われ、会場からは温かい拍手が送られていました。

 

学生会の欅まつり実行委員会委員長の窪田 颯来(くぼた そら)さんは、「ここ2年は、新型コロナウイルス感染症の関係で、地域の方をお招きしての、対面での開催ができなかった。コロナ禍前に行われていた欅まつりがどのようなものだったのかを知らない中で、今回の欅まつりを企画することになり、今まで先輩がしてこられたことができるかどうか不安だった。また、後輩たちに今後どうつなげていけるのかを考えながら、企画を考えていった」と言います。

 

正しい手洗い方法チェックコーナーとスタンプラリーは、コロナ禍前に行われていた企画で、今回の欅まつりでも実施されました。もう一つ、コロナ禍前の欅まつりで行われていた定番の企画に足浴体験もありましたが、今回は感染対策の観点から、実施見送りとなりました。代わりに取り入れた企画が障害者スポーツ体験でした。「自分たちの経験はゼロ。でも、先輩たちが残してきてくださったものはある。それを途切れさせないようにと思いながら、準備を進めてきた」と話しました。

 

今年の欅まつりのテーマに「Reboot!~再起動~」と掲げられているように、少しずつ前に進みながら、またいつもの欅まつりの姿に戻していきたいという思いと、「伝統の継承と新しさ」が感じられるイベントとなっていました。

 

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