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神戸商科学術情報館のご紹介 図書室だけではないその役割とは

兵庫県立大学はキャンパス別に8つの学術情報館を所有しており、これらは図書室の機能も併せ持っています。今回は神戸商科キャンパスにある「神戸商科学術情報館」について、様々な施設と、ここで保管されている貴重書をご紹介します。

 

自習室、情報室、閲覧室…様々な役割を担う神戸商科学術情報館

 

神戸商科学術情報館は、兵庫県立大学の前身校である神戸商科大学が学園都市にキャンパスを移転して以来、現在の建物を利用しています。入口から入ってすぐのところに階段があり、その右奥には大きな壁画があります。この手前の開けたスペースでは学生が自由に過ごすことができます。1階には他にも自習室や談話室があり、それぞれのスタイルに合わせて学びを深めることができます。

 

階段を上った先にはPC自習室があり、プリンタも自由に使うことができます。現在はコロナウイルス対策として、アルコール消毒液や除菌シートが設置されているほか、ソーシャルディスタンスを保つためにパソコンの使用は1台おきとなっています。

 

情報室の反対側には大きな閲覧室があり、ここが図書室となっています。学問に関する本はもちろんのこと、TOEICなど資格・検定に関する本も所蔵されています。

 

閲覧室の中には視聴覚コーナーもあり、文字だけでは理解しにくい内容をDVDで学ぶことができるほか、『人間失格』や『銀河鉄道の夜』などの名作を音声からも楽しむことができるようになっています。

 

閲覧室の一番奥には雑誌閲覧室があります。『東洋経済』や『週刊ダイヤモンド』をはじめとした様々な雑誌が配架されており、一般的な図書とは違った側面から学びを深めることができます。

 

閲覧室には、ソーシャルディスタンスを保ちながら勉学に励む多くの学生の姿が見られました。神戸商科学術情報館を大いに活用し、さらに成長していくことを願います。

 

200年前の本!?学術情報館の貴重書とは

 

アダム・スミスの『国富論』は、誰もが一度は聞いたことがある著作ではないでしょうか。経済学の原点とも言われる名著ですが、その初版本(1776年)が神戸商科学術情報館に所蔵されています。実は、神戸商科学術情報館には、16世紀から19世紀までに出版された350冊以上の貴重書が所蔵されているのです。

 

これら貴重書が保管されている所蔵室には、通常は許可がないと立ち入ることはできませんが、今回はこの『国富論』の初版本をご紹介します。

こちらが200年以上も前に発行された『国富論』です。日本の古典文学と違って、現在の英文法の知識を用いて読むことができるようです。また、表紙のすぐ裏に見える青緑のまだら模様はマーブリングと呼ばれる技法で染められたもので、絵の具を落とした水面から直接紙に写し取るそうです。そのため、同じ柄は2つとなく、この1冊だけのマーブル模様、ということになります。

 

同書を含めて、神戸商科学術情報館が所蔵する貴重書は、神戸商科大学(現・兵庫県立大学)を卒業された瀧川博司氏(兵庫トヨタ自動車株式会社相談役)によって寄贈されたもので、大切に保管されてきました。

 

現在、これらの貴重書は、本学の学生や教職員のみなさん、そして国内外の研究者の方々にも広く活用していただけるよう準備を進めています。

 

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