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ラジオ関西に出演! 看護学部 紀平知樹教授

紀平教授

 

本学ではラジオ関西との共同企画で、教員が取り組む先進的・特徴的な活動を広くPRするために、毎月1回本学の教員が、ラジオ関西番組「PUSH!」にてパーソナリティと対談形式で紹介しています。

 

9月7日(火曜日)放送の「PUSH!」「こちら兵庫県立大学です!」に登場するのは、看護学部 紀平知樹教授です。

今回のテーマは「あたりまえを考え直すための哲学」。

紀平教授の専門は、哲学、倫理学です。

 

紀平教授は本学学部生の一般教養の科目で哲学や生命倫理の講義を行っているほか、看護学部で生命論や医療に関する倫理を教えています。生命の誕生や終わりというものには誰しもが関わることですが、特に将来医療に携わる看護学部の学生には、とても大切な分野です。

 

そもそも哲学という言葉のもともとの意味は、「知ることを愛する」。問いをたてる、質問する力が哲学であるとのこと。これまで「あたりまえ」と考えられていたことが、科学技術の発展や社会的な状況の変化により、従来の方法では対処することができなくなってきました。分かりやすい例が脳死です。これまでは人が死ぬということは心臓が止まることと同じ意味でしたが、現在では脳死状態では心臓は動いていても人の死ととらえられ、臓器移植が可能となっています。

また、「安楽死」や尊厳死についても、すでに欧米では1970年代くらいから議論が始まっていましたが、徐々に日本でも検討され始めているということです。昨年ALSの患者が医師に「安楽死」を依頼する事件(医師2人は嘱託殺人で起訴される)が起きました。とても難しい問題ですが、こういうときこそ、生きることや死ぬことについて、もう一度考え直し議論を重ねることが求められます。

これまで当然と考えられていたことを、そのまま受け止めるのではなく、ものの見方を変えて捉え直してみること。新しい技術や価値観がもたらす変化に問いを投げかけ、考えることが必要とされるということでしょうか。

 

紀平教授は、私たちを取り巻く環境問題という観点からも、問いを投げかけます。

「環境」という言葉は、人間が中心であり、それを取り囲むものとして環境が位置づけられますが、そもそも人間を中心に据えることを考え直す必要があるのではないか?持続可能な開発とは?何が持続するのか?

「ありとあらゆる場所に哲学はあるんですね。」というパーソナリティーの林編集長の言葉の通り、現代社会は哲学的な問題に溢れているようです。

 

いつか私たちが思いもよらない事態に遭遇したとき、「あたりまえを考え直す」ことが、新しい道を拓くきっかけになるのではと思います。

 

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