9月19日(木)、神戸商科キャンパスにおいて、国際商経学部グローバルビジネスコース(以下GBC)及び大学院社会科学研究科グローバルビジネス専攻(以下GB専攻)の留学生を対象とした2024年度兵庫県立大学GBC・GB専攻秋季入学宣誓式を挙行しました。
本学では、4月に入学する日本人学生とは別に、例年9月にGBC及びGB専攻に留学生を秋季入学として迎え入れています。今年度は、GBCにはベトナムやインドネシア、タイ、ガンビア、ルーマニアなど13か国1地域から集まった42名の留学生が、また、GB専攻にはバングラデシュ、マダガスカル、パキスタンなど6か国から集まった10名の留学生が入学し、このたびの晴れの日を迎えました。併せて、来場できなかった関係者の方々に向けてLIVE配信を行いました。
式典は、すべて英語で行われ、髙坂誠学長による式辞をはじめ、来賓の方からのメッセージ等も英語で紹介されました。
髙坂学長は式辞の中で、「私たちは不確実で予測不可能な時代の中で大きな危機に直面しています。デジタルトランスフォーメーションは私たちの生活のあらゆる側面に影響を与えています。戦争やテロリズムは甚大な犠牲を出し、避難を余儀なくさせています。気候変動は私たちの地球に脅威をもたらしています。これらの危機は人間によって引き起こされたものです。したがって、私たちはこれらの課題を克服するために全力をつくすことができるし、そうしなければなりません」と指摘しました。
また、「私たちは、批判的思考力と創造的思考力を兼ね備えた人材を育成する教育を提供しています。みなさんが、公正な新しい世界を切り拓くために、グローバルな多面的思考力と起業家精神を身につけてくれることを期待しています」とし、「本学はみなさんを大人として扱い、自分の行動に責任を持つことを期待しています。社会の規範を守り、自己管理をしっかり行ってください。活気あふれる学生生活の中で、ともに切磋琢磨し、生涯にわたっての友人をつくってください。また、みなさんの教育の多くは、寛大な企業から経済的に支援いただいていることを、感謝の念を持って覚えておいてください、誠実で正直に、そして正義感のある人間を目指してください」と新入生に向けてメッセージを贈りました。
髙坂学長式辞
来賓祝辞
GBC新入生代表宣誓では、インドネシア出身のカイラ エルビナ マエスワリさんがスピーチをしました。カイラ エルビナ マエスワリさんは「インドネシアで育った私は、一度だけ国境を越えたことがあります。そんな私が今、兵庫県立大学のキャンパスに立っていることは夢のようです。GBCのことを知った瞬間、小学生の頃から憧れていた日本で学ぶというアイデアに心を奪われました。GBCには世界中の留学生と完全に統合された国際プログラムがあることを知りました。母国からあまり出たことのなかった私にとって、世界中の人々と知り合う絶好の機会です。また、GBCには様々なプロジェクトや研究セミナーがあり、日本文化を学ぶプログラムもたくさんあります。これらのことが、GBCを留学先に選ぶ動機になりました」と述べ、「私が今日のような名誉なる舞台に立ち、GBCに入学できるまで私をサポートしてくれたすべての人に感謝します。恩師の先生方、家族、インドネシアの友人たちに心から感謝します。学業で優秀な成績を収め、コミュニケーション能力と異文化対応能力を伸ばすために全力を尽くしたいと思います」と関係者の方々への感謝の言葉と決意を述べました。
GBC新入生代表宣誓
GB専攻新入生代表宣誓では、パキスタン出身のアフザル レハンさんがスピーチをしました。アフザル レハンさんは「私は兵庫県立大学の活気あるコミュニティに加わり、大きく前向きな変化を遂げたいと思っています。兵庫県立大学で待っている数えきれないほどのチャンスは、間違いなく私の目標達成を助けてくれるはずだという自信と楽観的な気持ちでいっぱいです。さらに、社会の幸福のために貢献することで、世界にポジティブな影響を与えることを夢見ています」と語り、「母国や愛する人たちと離れて生活するのは大変なことです。しかし、日本で勉強することでハードルを乗り越える力を強化し、様々な困難な状況に対応するスキルを向上させることができると思います。海外にいると、『Stronger together, bolder together(ともに強く、ともに大胆に)』という言葉を思い出します。同級生たちと一緒に、必ずや実現させたいと思います」と決意を述べ、最後に関係者の方々に向けて感謝の意を表しました。
GB専攻新入生代表宣誓
GBC在学生代表による歓迎の挨拶では、モンゴル出身のバトバートル バトアマガランさんが、「私はGBCの2年生として、みなさんが今感じている興奮と不安の入り混じった気持ちを理解しています。実を言うと、私もかつてみなさんが今いる場所に立ち、探検を熱望しながらも何が起こるか分からない状態でした。しかし、日本には豊かな歴史や伝統、革新的な精神や技術の進歩など、多くの魅力があります。教室内外で学び、成長できる場所です。新しい国や文化に適応するのは大変なことですが、みなさんは1人ではありません。教職員、そして私を含め私たち全員が、みなさんがこの新しい環境に馴染めるようにできる限りのお手伝いをしたいと思っています」とし、「自分に訪れたチャンスを受け入れ、快適な環境から一歩踏み出すことを恐れないでください。ここでの経験は、あなたの学問的将来と個性を形成することになるでしょう」と述べました。
GBC在学生代表歓迎のことば
GB専攻在学生代表による歓迎の挨拶では、マレーシア出身のアウ ヨン ケ インさんが、「あなたがこれから踏み出そうとしている道は決して平坦なものではなく、いくつもの困難に直面するかと思いますが、その道はあなたが後悔することのない実りある結果をもたらしてくれるはずです。あなたが直面する挑戦の1つひとつが、必ずや学びの経験につながるはずです。日本は、学問的な卓越性から近代的なテクノロジーに至るまで、留学生に提供するものがたくさんあります。この貴重な機会に日本についてより深く学ぶことに没頭してほしいと思います。今日からみなさんは、異なる背景、伝統、文化を持つ新しい人々と出会うことになります。彼らと交流し、人生経験を交換してください。彼らの話に耳を傾けてください。そうすれば、あなたの目は開かれ、新しい視点から物事を見ることができるようになることを約束します」と述べました。
GB専攻在学生代表歓迎のことば
留学生のみなさん、ご入学おめでとうございます。本学GBC、大学院GB専攻での留学生活の中で学びを深めながら、充実した日々を過ごされ、様々な経験や交流を通してより一層成長され、世界に羽ばたいていかれることを願っています。教職員一同、みなさんを応援しています。
国際商経学部グローバルビジネスコース(GBC)
GBCは、2019年に経済学部と経営学部を再編して国際商経学部を設置した際に、英語力とコミュニケーション能力を駆使してグローバル企業など世界を舞台に即戦力として活躍できる優秀な留学生及び日本人学生を育成するためのコースとして設けました。GBCでは、経済学・経営学の専門科目を含め、すべての講義やゼミを英語で学びます。そのため、4月入学の日本人学生は、1年次の前期に約5週間の海外語学研修を行うなど、コミュニケーションツールとしての英語を集中的に学びます。また、入学後1年間はすべての学生が神戸商科キャンパス内にある国際学生寮に入寮して、留学生と日本人学生が共同生活を送り、社会性や国際感覚、国際コミュニケーション能力の獲得を目指します。
大学院社会科学研究科グローバルビジネス専攻(GB専攻)
2021年に開設された社会科学研究科の5専攻のうちの1つで、GBCと連結する大学院として設置されました。主にグローバルに活躍するビジネスパーソンの養成を目的としてすべての授業を英語で行うほか、経済学と経営学に加えて、グローバリゼーションの進展に伴う異文化・多文化環境下において、多様性の中で人とつながり、互いに違いを理解し、価値観・世界観・歴史観の違いを乗り越えて課題に取り組む問題探究能力を重視しています。入学時期は、海外の教育サイクルも考慮し、通常の4月入学に加えて、9月入学を実施しています。
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