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パラオ共和国教育省と教育協力に関する協定の覚書を締結しました

本学とパラオ共和国教育省は、本学の国際商経学部グローバルビジネスコース(以下GBC)にパラオ共和国の優秀な高校生を推薦いただくなど、教育協力に関する協定の覚書を締結することとなり、4月29日(火)に大阪市内で覚書調印式が行われました。調印式には、スランゲル・S・ウィップス・ジュニアパラオ共和国大統領や本学の髙坂誠学長をはじめとした関係者が出席しました。

 

GBCは、2019年に経済学部と経営学部を再編して国際商経学部を設置した際に、グローバル企業など世界を舞台に即戦力として活躍できる優秀な留学生及び日本人学生を育成するために設けられたコースで、経済学・経営学の専門科目を含め、すべての授業を英語で行っています。さらに、入学後1年間は留学生・日本人学生ともに神戸商科キャンパス内にある国際学生寮に入寮し、共同生活を送りながら社会性や国際感覚、国際コミュニケーション能力の獲得を目指します。

 

GBCでは、これまでも外国政府の教育省をはじめ、学力レベルの高い現地の高校との覚書の締結を通じて優秀な留学生の確保に努めており、また、本学の設置者である兵庫県とパラオ共和国は、1983(昭和58)年に姉妹提携を締結して以降、40年以上にわたって交流を重ねてきていることから、このたび本学とパラオ共和国教育省の間で教育分野での連携推進に係る覚書を締結することとなりました。

 

調印式では、はじめにウィップス大統領が挨拶されました。ウィップス大統領は「兵庫県とは1983年から交流の実績があり、今回、さらに教育分野で協力することによって、人々の交流がより一層盛んになることを期待している。今日は、パラオ共和国教育省と兵庫県立大学で教育協力に関する覚書にサインするという新たな歴史の1ページを開く大変重要な日となった」と挨拶の冒頭で話され、「パラオ共和国の経済には多様性が重要である。効率性が高いことやカスタマーサービスなど、日本にはグローバルリーダーになるための必要な学びが多く、今回の協定はその学びの機会をいただくきっかけとなる。今日はこのような場に集まることができ、感謝する。私たちの『きずな(日本語で発言)』を通じて、実りある結果を生むことに期待している」と述べられました。

 

続いて、髙坂学長は「ウィップス大統領をはじめ、パラオ共和国のみなさまの来日を心から歓迎する。兵庫県とパラオ共和国の40年以上にわたる幅広い分野での交流の成果として、本学とパラオ共和国との学術振興にかかる覚書を締結できることを大変うれしく思っている」とし、「どこまでも美しい海に囲まれ、やさしい心豊かな人たちの間で育ったパラオ共和国の若者が、神戸で世界の仲間と机を並べて、壁を作るのではなく、橋を架けるグローバル人材となって世界に羽ばたいていくのを支えることは、私たちの望外の喜びである。ぜひ、パラオ共和国から優秀な若者を本学にご推薦いただきたい」と挨拶しました。

 

覚書への署名後には、髙坂学長からウィップス大統領に漆器の写真立てと、環境人間学部の学生が茨木酒造合名会社(兵庫県明石市)と兵庫県立工業技術センター(神戸市須磨区)の協力を得て製造に取り組んでいる兵庫県立大学ブランド日本酒『う米ぜ!』を、ピーター・アデルバイ在日パラオ共和国特命全権大使には兵庫県丹波地域で作られた立杭焼の花入れをそれぞれ記念品として贈呈しました。

 

また、ウィップス大統領から髙坂学長に、パラオ共和国コロール州政府が運営するリサイクルセンター内にあるガラス工房「Belau Eco Glass Center(ベラウ・エコ・グラス・センター)」で制作された、ヤシの実の形のガラス工芸品「Belau Eco Glass(ベラウ・エコ・グラス)」が手渡されました。この作品は、国際協力機構(JICA)の草の根技術支援事業「パラオ国ベラウ・エコ・グラス・センター(廃ガラスを活用したガラス工房)の事業軌道化」で、三田市ガラス工芸館(NPO法人グラスクラフト協会運営:兵庫県三田市)の職員から技術指導を受けた同国の現地スタッフによって制作されたものです。

 

このたびの覚書の締結により、両教育機関の緊密な関係構築を通じた教育分野の連携促進や、教育分野における両機関の活動に関する関係の強化を図るとともに、パラオ共和国教育省から、GBCの入学候補者として同国の優秀な高校生を本学に推薦いただき、本学は当該候補者の入学選考を実施することとなります。

 

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