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ラジオ関西に出演! 緑環境景観マネジメント研究科 新保 奈穂美 講師

 

スイス・ローザンヌ市にある伝統的な都市型農園「ジャルダン・ファミリオ」

 

本学ではラジオ関西との共同企画で、教員が取り組む先進的・特徴的な活動を広くPRするために、毎月1回本学の教員が、ラジオ関西番組「PUSH!」にてパーソナリティと対談形式で紹介しています。

 

2月1日(火曜日)放送の「PUSH!」「こちら兵庫県立大学です!」に登場するのは、緑環境景観マネジメント研究科 新保 奈穂美(しんぽ なおみ) 講師です。

今回のテーマは「新たな都市のあり方に向けて:「農」を使ったまちづくり」

新保講師の専門は、緑地計画学です。

 

農園ブームの到来

新保講師は国内外における都市型農園のあり方や運営方法について検討し、社会課題を解決するための研究をしています。

近年まちなかで野菜を育てる貸農園の人気がじわじわ上がってきていましたが、新型コロナの流行により、一気にブームが到来しているそうです。

人ごみの中に出かけることへのためらい、外出自粛による健康志向のためか、気軽に緑や土に触れることのできる市民農園は、コロナ禍にあえぐ人々に安らぎの場を提供しています。

また食に対する私たちの意識も変化しつつあり、グローバル化の反動や度重なる災害の影響か、目に見える所でとれたものを口にしたいという人々の思いもあるようです。

 

六甲アイランドにできた神戸ベイシェラトンホテル運営の貸農園「シェラトンファーム」

 

空いている所は耕そう

そもそも都市型農園の始まりはヨーロッパの産業革命期にさかのぼり、現在では「コミュニティガーデン」などの農園が世界各国で見ることができるそうです。住人の楽しみや人とのつながりを求めた家庭菜園のほか、低所得者が新鮮な食物を得られるようにと、社会課題解決のために取り組む地域も各国で広がっているそうです。

空いている土地を活用でき、安心・安全な食べ物を手に入れられるほか、コミュニケーションのツールとしても活躍し、治安の改善や社会的包摂にも役立っているとのこと。

世界的にも「空いている所は耕そう」という傾向にあるという新保講師のお話に、思わず吹き出してしまいました。

 

ドイツ・ベルリン市にある空き地を活用したコミュニティガーデン「ヒンメルベート」

 

ニュージーランド・クライストチャーチ市の運動公園内にある

「ニューブライトンコミュニティガーデンズ」

 

都市型農園の可能性

かつては建物や公園を造営して終わりだった都市整備も、農の空間を取り入れることにより、さまざまな人に社会参画の場を提供するコミュニティスペースとして大きく広がりを見せているようです。

神戸市内でも商店街の空き店舗跡地やビルの屋上を利用した、実験的な都市型農園が数多く見られるとのこと。

新保講師は研究対象に事欠かないと言います。

生ごみの再利用による資源の循環、土地の利活用、農園の運営、農業指導、携わる人の思い。都市型農園が、あらたなまちづくりの希望の種として、育っていくことを願っています。

 

神戸市灘区の水道筋商店街・灘中央市場にある「いちばたけ」

 

 

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