左から
太田勲 兵庫県立大学長
種井彩良さん(国際商経学部国際商経学科グローバルビジネスコース1年(当時))
濱川凌輔さん(工学部機械・材料工学機械工学コース4年(当時))
居内茜さん(看護学部看護学科3年(当時))
太田学長(以下学長) 皆さんと直接お会いするのは、きょうが初めてですね。学部も学年もさまざまですが、今、どんなことを頑張っていますか。
種井 来週からの海外語学研修に備えて、TOEFLを中心に英語の勉強を頑張っています。グローバルビジネスコースの授業は全科目が英語なので不安もありましたが、まずはしっかり準備ができるのでよかったです。
濱川 この4月から研究室に入り、ものを立った状態で安定させるための制御について研究を始めました。ものをつくって動かすのが楽しくて、部活は鳥人間部とロボット研究会に入っています。ロボ研では去年、産業用ロボットをつくる大会に出場して全国ベスト4に。その延長で研究のテーマを決めました。
居内 もうすぐ本格的な看護実習が始まるので、実習先で出会う患者さんや地域の方の健康面を少しでもサポートしたいと考えています。そのために今は、とにかくまじめにこつこつと授業や課題に取り組んでいるところです。
学長 充実した学生生活を送っているようですね。入学前とイメージが変わったこともあるでしょう。
居内 看護学部だけでなく、ほかの学部の分野も横断的に学べる環境は思っていた以上です。幅広い視野と豊かな人間性が培える大学というのは本当でした。
学長 総合大学の強みですね。多様性があるからこそいいものが生まれます。
濱川 大学生は遊んでいるイメージでしたが、入ってみると違いました。授業でわからないとすぐに先生に聞きに行ったり、日常会話がレポートのことだったり、勉強熱心でまじめな人が多いです。先生もすごくていねいに教えてくれるので、そこもいい意味で予想外でした。
種井 オープンキャンパスに来た時、落ち着いた雰囲気で、まじめそうな人が多い印象を持ちましたが、その通りでした。イメージと違ったのは、思ったより勉強が忙しいこと。その分、ちゃんとサポートしてもらえている実感もあります。新しい学部だから、自分たちでいろいろ考えられるのもおもしろいです。
学長 兵庫県立大学は、神戸商科大学、姫路工業大学、兵庫県立看護大学が一つになって開学した大学で、今春創立15周年を迎えました。14の大学院と4つの研究所を備えているほか、世界最先端の研究施設と連携し、大学独自の大型研究施設も持っています。学びを深める選択肢がとても多い大学なんです。
種井 ほかのキャンパスには行ったことがないので、行ってみたいです。
学長 大学でいちばん大事なのは、入る時は「何をしたいのか」、出る時は「何をしたのか」です。私たちは一人ひとりの学生がしたいことに細やかに対応したい。そのために、多様で先進的なメニューをたくさん用意しています。
学長 さらに今後は、社会のグローバル化やサイバー化に対応できる人材を育てたいと考えています。今春開設した国際商経学部と社会情報科学部はその象徴。国際商経学部では外国人留学生を受け入れ、高度外国人材の育成も図ります。これも世界レベルで見た大学の役割です。学問の自由や研究の自由といった普遍的な役割を果たす一方、社会の変化に対応できる人材を育てることも重要なのです。もちろん、ほかの学部でも、変化する社会に対応した教育を展開しています。
種井 留学生が来て、キャンパス内の国際学生寮で一緒に生活できるのはとても楽しみです。
学長 教養教育も重視しています。これからの時代、教養は今まで以上に大切です。専門的な知識だけではなく、人として豊かな心を磨いてほしいと思います。
居内 看護に直接関係がなさそうな分野を勉強するのも、教養につながるということなんですね。
学長 そうです。教養をしっかり身につけたうえで、学びたいことを積み上げてほしいと思います。一方で、公立大学は地域への貢献も大きなミッションです。工学部で産学連携の研究をしたり、看護学部で学生が地域活動をしたり、いろいろやっています。本学の学生や卒業生には、世界を見て、世界で活躍するなかで、兵庫のこともどこかで考えていてほしいと願っています。
居内 私も副専攻で地域マネジメントを勉強したり、ボランティア活動をしたりしてきました。地域から学ぶことは多いです。
学長 どんどん動いてください。そして、これは誰にも負けないというものを持ってほしい。なんでもいいんです。何か一つ自分の中に高い山をつくると、そこから周りがよく見えてくるし、違う山も見えてくるはずです。それを基軸にして、自分の幅を広げてもらいたいのです。社会に出てからも勉強は続くのですから。
COPYRIGHT © UNIVERSITY OF HYOGO. ALL RIGHTS RESERVED.