全ての人々にとってより良い未来を築くために、私たちにはどんなことができるでしょうか?
淡路島の魅力を生かした素敵な“ガーデン”を入口に、考えてみませんか?
淡路島で2000年に開催された「ジャパンフローラ2000」から20周年を記念して、「淡路花博20周年記念 花みどりフェア」が開催されています。
「みなとつながる『花 緑 食の島」』淡路」を開催テーマに、豊かな自然や食、歴史・文化など、淡路島の魅力を発信しています。
この盛大なイベントに、本学の緑環境景観マネジメント研究科(淡路景観園芸学校)から、デモンストレーションガーデンを出展しました。
出展したガーデンは、国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の一つである、15「陸の豊かさを守ろう」をキーワードにしています。
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止することを基本理念とし、淡路島内の生物多様性を脅かす放置竹林の拡大に着目しました。
山から間伐した竹を主な材料とし、淡路島の海岸で拾ったシーグラスや貝殻を用いて、淡路島の魅力である海の要素や花を組み合わせて、地域らしさを表現しています。
また、地域産業の一つである淡路瓦も使用することにより、産業の振興や産業廃棄物の削減にも関わったと考えられ、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」にも貢献しています。
ガーデンの設置場所は、淡路島国営明石海峡公園にある「移ろいの庭」で、海への良好な眺望と穏やかな風を感じることのできる空間です。
日時計を設置することにより、太陽の光とともに海への視線を誘導し、竹材でつくった風車の動きを通して、海風の流れを可視化しました。
時間や季節の移ろいを感じることのできる、「移ろいの庭」固有のポテンシャルを引き出し、特色のあるランドスケープの形成を図っています。
海・空・光・風が溶け合う、海風を五感で感じるガーデンとなりました。
制作に参加した修士課程2年の木崎詩恵さんから、感想が寄せられました。
「貝殻、シーグラス、竹などの材料集めからガーデンづくりは始まりました。
学生、先生、地元造園会社、外部の方々との協力により完成することができました。
ダイナミックな竹の構造物は特に造園屋さんの技術が詰まっていて、その技術に触れられたのは貴重な経験でした。
毎日の作業は大変なこともありましたが、完成されたものを見てくれる人がいることが嬉しく、施工に携われてよかったと心から思いました。
花、瓦、貝殻、竹など淡路の資源が海への軸線に溶け込んだ空間の魅力。作品を通して、持続可能性を訴えるSDGsのメッセージが伝えられたらと思います。」
ガーデン公開後まもなく、来訪者の人気撮影スポットになり、SNSでは数多く写真が寄せられました。
緑環境景観マネジメント研究科では、今後も持続可能な社会の構築に向けた教育や研究を通じて、SDGs達成に向けた活動を続けていきます。
1 公開期間 令和3年3月20日(土・祝)~5月30日(日)
2 場 所 淡路島国営明石海峡公園 移ろいの庭
(兵庫県淡路市夢舞台8-10)
3 テーマ SDGsガーデン・「陸の豊かさを守ろう」
ガーデンの動画はこちからご覧いただけます
(兵庫県立大学YouTube公式チャンネル)
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