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実習で気づいた自分の思いを信じ、進路を変更。こども病院で小児看護師として働く道へ。

 

大須賀 千詞さん

看護学部看護学科2021年3月卒業。小児看護ゼミに所属。卒業研究では、医療的ケア児を抱える父親を対象に調査を行い、育児における不安解消の方法を模索した。助産師資格取得を目標に兵庫県立大学へ進学したが、在学中に小児看護師の道を選択。2021年度からは地元のこども病院で看護師として勤務。

 

子どもたちの治療に寄り添い、笑顔にしてあげたい

 

昔から子どもが好きだった私は、高校生の頃に観たドラマの影響で助産師を目指すように。兵庫県立大学は全国でも珍しく学部卒でも助産師資格が取れるので、助産師になるつもりで勉強してきました。

 

看護学部では毎年、いろんな病院へいろんな診療科目の実習に行きます。忙しく動き回っている中でも、患者さんに「ありがとう」と言われると「こんなに嬉しいんだ!」「ちゃんと患者さんと向き合えていたんだ、よかった!」など、実習を重ねるほどにイメージしていた看護師の仕事のやりがいを実感するようになりました。

 

転機が訪れたのは3年時の産科実習です。助産師の仕事を知っていく中で、あくまで私の主観ですが「助産師の仕事ってお産をするお母さんのケアが中心なんだな」と気づいたんです。もちろんお産を手伝う仕事は尊く、やりがいもあると思いましたが、それと同時に「私はどちらかというと、子どもや赤ちゃんを中心に関わりたいのでは?」と思い始めました。

 

 

一方で、小児科の実習では担当した小学生の男の子が退院していくのを見届けました。ぐったりしていた子がすっかり元気になってお母さんとニコニコ笑って自宅へ帰っていく姿を目の当たりにし、「ここにいる病気の子たちみんなを、あの子みたいに元気に帰らせてあげたいな」と、小児看護師への思いが募っていったのです。

 

助産師になるために関東から兵庫へ来たので簡単に気持ちを切り替えることができず、助産の先生や実家の母にも相談しながら、就活が始まるギリギリまで葛藤していました。でも最終的には「子どもの治療・療養の手助けをしたい」という自分の思いを信じ、小児看護師を目指すことにしました。

社会がどんな状況でも「看護師」になる気持ちは揺るがない

 

小児看護師として働きたいことを小児の教授に相談したところ、こども病院で働く教え子から各病院の雰囲気や人間関係、看護の特色などを聞いてくださったので、それも判断基準にして決めました。本来は5月に面接と小論文試験を地元で受ける予定でした。コロナの影響で面接はオンライン、小論文は郵送提出に変更されましたが、やりづらさはほとんど感じなかったです。

 

ただ、多くの病院の説明会やインターンがコロナ禍のため中止になってしまったのは残念でした。私はこども病院の見学にはなんとか参加できましたが、それも2回延期の末のこと。やはり、医療現場はコロナ対応に追われて大変そうだと感じました。

 

この状況がいつまで続くのかはわからないので、看護師として働くことに不安もありますが、「看護師になる」という気持ちは私も周りの友人たちも揺るがなかったです。

 

就活に関してアドバイスをするとしたら、「早く始めるに越したことはない」ということでしょうか。看護学部は3年生の2〜3月に始める人が多いのですが、人気の病院の説明会やインターンはその頃にはもう予約がいっぱいになります。早いうちから動いて情報収集をすることで、少しでも多くの選択肢から自分の道を選べると思いますね。

 

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