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令和5年度 副専攻「防災リーダー教育プログラム」修了証授与式を行いました

3月22日(金)、大学全体で行われる令和5年度学位記授与式に先立ち、兵庫県立大学副専攻の1つである「防災リーダー教育プログラム」の修了証授与式が神戸国際会館セミナーハウス(神戸市中央区)で行われ、本プログラムを修了した16名のうち9名が出席しました。

 

防災マインドを持ち、地域や社会に貢献できる人材を養成

本学では、所属学部の「主専攻」での学びに加えて、各自の学びの機会を広げるため、これからの時代にとって必要性の高い3つのテーマを設定し、学部の枠を越えた教育課程「副専攻プログラム」を用意しています。
防災リーダー教育プログラムは、防災マインド(防災への優れた知識と行動する心)を持ち、地域や社会に貢献できる人材の養成を目指し、神戸防災キャンパス内に設置されている兵庫県立大学防災教育研究センターの教員(減災復興政策研究科教員が兼務)が全学の防災教育を推進しています。プログラムでは、減災復興学に関する幅広い知識を学び、フィールドワークや被災地現場のボランティア活動等で現場力を磨くとともに、仲間たちと活動する中でコミュニケーション能力を高め、危機的な状況においても力を発揮できる実践力と、様々な危機や課題に対して冷静かつ的確に対応できる総合力(人間力)を持った人材を育成しています。プログラム修了生には「防災リーダー」の称号を授与しており、今年度は16名の学生が修了しました。
副専攻プログラムの修了証授与は、学位記授与式の中で学長から代表の修了者に授与し、代表者以外の修了者には各学部から個別に手渡されていますが、防災リーダー教育プログラムについては、今年度から学位記授与式の前に修了証授与式を開催して、1人ずつ授与することとなりました。

 

修了証授与式

はじめに、減災復興政策研究科長で防災教育センターの永野康行センター長から修了者に修了証が手渡されました。

 

続いて、永野センター長が修了生に向けて祝辞を述べました。永野センター長は「今となっては防災リーダー教育プログラムで学んだことを思い出すことがあるかも知れないが、ふっと記憶がよみがえってくる機会があるというのは、大学生活において良い学びになっていることの現れであると思っている」とし、「このプログラムが、みなさんの糧とまでは言えないかも知れないが、何かの種になっていればと思う。その種は、やがて成長する人は成長するかも知れないし、種のままの人もいるかも知れない。でも、どこかで花開いて『こんなこともあったな』と思い出したり、役立ててもらえればと思う。学びを糧にし、いずれは自分自身のものとして、どこかでそれらが根付いていると信じている」と述べました。
また、プログラムで習得した学びについては、「特に防災というのは1人ではどうしようもない。みなさんが学んだように、助け合いの精神やボランティア精神は言うまでもない。このプログラムでの学びや培ったもので良かれと思うことは、周囲に発信して、広めていっていただきたい。この修了証は、お互い助け合い、より良い社会を構築していく人材として認められたことの証であるので、自信を持ってほしい」と修了生に呼びかけました。

 

修了証授与式の進行をした減災復興政策研究科教授で防災教育研究センターの浦川豪センター長補佐は、修了生との学びの日々を振り返り、「コロナ禍で大変な時期だったが、現場活動も含めてみなさんにとって一番大変だったのは、ディベートをしたことかも知れない。『自分はこれが正しい』と思うことに対して、違った見方をする人や、全く反対の見方をする人もいる。多くの人たちは、自分の正義という価値観に対して、皆そう思っていると思いたいものだが、そうでない人たちの意見に耳を傾けたり、反対側から物を見る目があると、自身にとっては1つの答えだと思っていたものに対して、違う見方ができるようになる。ディベートは、みなさんの年代以降実施していないが、1つひとつしたことを振り返り、それぞれにどういう意味があるのかということを、社会に出てから気づくことがあると思う」と述べ、「ぜひ、ここで培った経験や学びを大学時代の1ページとして記憶に残して、本当に何かあったときに人のために役立つような人になってもらえればと思う」とエールを送りました。

 

修了者の声

・防災リーダー教育プログラムを受講して、防災・災害対応だけでなく、他の人とのコミュニケーションも含め、日頃から物事に取り組むときには事前の備えが非常に大事であり、日頃の生活の中でも意識するというところから防災につながっていくということを学べたことが、一番大きな成果だと思います。

 

・最初は純粋に防災のことが知りたくて受講することにしましたが、プログラムでは座学だけでなく、人と協力して活動したり、自分の考えを仲間に共有する機会がありました。主専攻では経験できなかったことなので、貴重な経験になったと感じています。

 

・プログラムを受講して一番良かったことは、イベントや地域の方との交流、ボランティア活動を通して防災について学び、コミュニケーションを図ることができたことです。座学で知識を深められましたが、コミュニケーションを通した方が、より自分事として自身の中に入ってくるように感じられました。

 

・入学前から、兵庫県立大学に入学したら副専攻で防災リーダー教育プログラムを受講すると決めていたので、無事に修了できて良かったです。座学での学びは言うまでもなく、フィールドワークや防災イベントの企画・運営に携われたことが良かったと思います。主専攻のゼミでも防災について取り組んでいたので防災づくしの4年間でしたが、知識をはじめ、コミュニケーション能力やプレゼン力も、この副専攻を通じて身についたのではないかと思っています。

 

・防災に対して、危機管理などの堅苦しいものというイメージを持っていましたが、このプログラムを通して、コミュニティや地域のつながりの大切さを痛感、また、理論的な座学と実践的なプログラムを循環的に繰り返しながら学ぶことができたので、防災というものを身近に感じられ、理解も深まり、とても良い経験をさせていただいたと思っています。

 

・幼少の頃から消防官を目指していたこともあり、兵庫県立大学を選んだ理由の1つに、この副専攻があるというところが大きく、大学では防災を学んで将来役立てたいと思っていました。春からは、幼い頃からの夢である消防官として働くことになっています。ただ助け合うだけでなく、このプログラムで学んだコミュニケーションを活かして、市民に寄り添った職員になりたいと思います。

 

・私は神戸市民で、阪神・淡路大震災など身近に防災があったので、防災リーダー教育プログラムを選びましたが、このプログラムを受講していなかったら知らないままのこともありました。今後は、防災の知識が直接活かせる機会はあまりないかも知れませんが、普段の生活のふとした瞬間に、この副専攻で学んだ知識や経験が活かせたら良いなと思っています。

 

令和5年度 副専攻「防災リーダー教育プログラム」修了者
仁木 貴之(国際商経学部)
中山 美咲(工学部)
依藤 宝(工学部)
河合 真月(環境人間学部)
田中 優貴子(環境人間学部)
中村 麻里(環境人間学部)
福井 崇人(環境人間学部)
山野 智也(環境人間学部)
杉山 優希(環境人間学部)
他、7名修了

関連リンク

兵庫県立大学 防災リーダー教育プログラム
減災復興政策研究科

(髙坂誠学長からの副専攻「防災リーダー教育プログラム」代表授与:20分47秒から22分14秒まで)

 

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