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「兵庫県立大学宇宙天文科学シンポジウム」を開催しました!

西はりま天文台開設30周年を記念して、2022年2月23日に無事開催しました。

 

神戸新聞松方ホールにてオンライン併用で開催

西はりま天文台とは

西はりま天文台は、世界最大級の公開望遠鏡「なゆた」を持つ公開天文台で、令和2年に開設から30年を迎えました。

毎晩行う研究観測のほか、一般観望会を開催して宇宙の姿を紹介しています。

ホール前では天文台研究員等が参加者と交流

当日ホール前では、西はりま天文台での研究などを紹介したポスター展示『星と宇宙のパネル展』を行い、参加者の方が天文台の研究員等に質問する様子も見られました。

ポスター展示の様子

 

西はりま天文台のアルバム

 

参加者の方々から、

「星空の撮影が難しい」

「今回のシンポジウムに参加できてうれしい!」

「西はりま天文台に宿泊してイベントに参加したことがあるんですよ!」

 

などのお声も聞こえてきました。

 

 

シンポジウムスタート!

始めに、本学の太田勲学長から開会の挨拶がありました。

講演: 『西はりま天文台30年の歩み』

次に、西はりま天文台 伊藤洋一(いとう よういち)センター長による講演が行われました。

西はりま天文台 伊藤洋一 センター長

 

2012年度に兵庫県立大学に移管し、2014年に理学部等の協力講座となり、受講する大学生・大学院生が増加しています。今は「西はりま天文台で学びたい」という動機で大学を志望する高校生も増えています。

 

今回も多くの小学生や中高生くらいの方々も参加されていました。

基調講演: 『時空を測り、宇宙の謎に迫る』

 

基調講演は、

国立研究開発法人 情報通信研究機構 主席研究員 細川 瑞彦 (ほそかわ みずひこ)氏による講演。

 

※情報通信研究機構は、情報の電磁的流通及び電波の利用に関する技術の研究及び開発、高度通信・放送研究開発を行う者に対する支援、通信・放送事業分野に属する事業の振興等を行う機構です。広い研究業務の中には、日本標準時の維持管理や原子時計開発、時空計測などが含まれます。

 

細川氏は

「最も正確な測定が可能なのは時間」と話し、

時間を測ることで角度や位置を測定できて、時間と空間の計測精度の向上が宇宙の謎の解明に繋がると語られました。

 

基調講演: 『世界初 ブラックホールが見えた』

次に、

国立天文台 水沢VLBI観測所 本間 希樹(ほんま まれき) 氏による講演を行いました。

 

※水沢VLBI観測所のVLBIはVery Long Baseline Interferometry(超長基線電波干渉計)の略です。同観測所では日本国内4カ所の電波望遠鏡を観測所から遠隔運用し、銀河系の地図作りを進めています。さらに銀河の中心に存在する活動銀河中心核の高精度観測による研究が進められています。

 

2000年初頭に銀河中心のブラックホールの存在が明らかになり、本間氏は、銀河中心の巨大ブラックホールを事象の地平線スケールまで分解するEHTプロジェクト(サブミリ波VLBI)を推進しました。

「将来、何百年先になるかもわかりませんが、ブラックホールが今問題になっているエネルギー不足、および環境汚染を一気に解決することになるかもしれない」とお話しされました。

 

基調講演: 『太陽系外惑星の空は何色?』

基調講演最後に、伊藤センター長による講演を行いました。

「夕焼けや朝焼けがなぜ赤い?」というテーマについて、

実験をしながら、分かりやすく説明しました。

 

実験の様子

 

火星から地球を見た動きを動画で紹介しました。

火星から地球を見た動きを動画で紹介しました。

 

登壇者による鼎談

登壇者による鼎談では、客席やwebの参加者の方々からも多くの質問がありました。

講師からも

「参加されている皆さんの質問内容がとても深いので、驚きました」とのコメントがありました。

 

最後に、本学の樋口芳樹 副学長から閉会の挨拶がありました。

 

 

参加された方々からは、以下の感想をいただきました!

・第一線の研究者からわかりやすくお話が聞け、質問時間もたっぷりあってとても良かった。

 

・いずれの講演も大変素晴らしい内容でとても勉強になった。これからも日本の研究・技術が世界トップクラスとしてリードしていただきたいと思う。また、これからの若者がもっと天文等科学にも興味を持ってほしいと思う。

 

・宇宙天文科学を楽しく理解できた。必ず、西はりま天文台を再訪したいと思う。

 

ご参加いただいた皆様ありがとうございました!

 

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